「書ける人だけが手にするもの」齋藤孝著 SB新書刊を読んだ感想になります。
この本を読んでみて今まで自分が色々書いてきて共鳴することがありました。
それを本の内容と共に数カ所紹介します。
*本の内容について詳しく書いていません。
(若干のネタバレはあります)
この記事の前半は、本の内容から自分が役に立った部分をとりあげています。
後半は自分の書くことについて再確認したことを書いています。
本の内容を少し
章の題名をご紹介
【序章】
話すように書けば、原稿用紙10枚書ける
まとまった量の文章を書くのはなぜ難しいのか?
【第1章】
文章の書き方には「型」がある
フックをつければすらすら書ける
【第2章】
文章は準備が9割
文章力超入門
【第3章】
迷わず書ける処方箋
思いを言葉にする力
【第4章】
「読む」ことで「書ける人」に生まれ変わる
書く力で人生は変わる
「書ける人だけが手にするもの」を読んでためになったこと
内容を大まかに列挙すると(自分の解釈です)
序章で、書くことについてのやさしいガイダンス。
第1章で、本の感想を書く手がかり(フック)が見つかるように型をあげ説明してます。
第2章で、文章力の基本テクニック、準備から書き方を解説しています。
第3章で、思いを言葉にするには、まず書いてみよう。
第4章で、本の読み方について。なぜ読むことが大切なのかを語る。
とこんなことをテーマに書かれているのではないかと思いました。
第1章の最初に出てくる「フック」の概念
筆者は本を書く際に大切にしている『3つのフック』があると言います。
「何をフックとすべきか」
「文章の構成上のフック」
「自分の心を引っ掛けるフック」
1番目の“何をフックとすべきか”は、読む人の関心を引っ掛けるためのフック(型)。
2番目の“文章の構成上のフック”とは、書くことで人に伝えるための構成テクニック。
3番目の“自分の心を引っかけるフック”とは、「これについて書きたい」という引っかかり。
そう思った理由を明らかにすること。
*1番目“何をフックとすべきか”と2番目“文章の構成上のフック”のフックは、
書き始めているひとにとっては技術的に役に立つフックだと思います。
3番目“自分の心を引っかけるフック”は大切だと思いました。
筆者も書いていますが“書くために必要な本質的なこと”。
これが文章を書くためのエネルギーであり、書く楽しさにつながるのだと思います。
この3点を中心に、書くための方法が詳しく書かれています。
第2章の「フック」の解説がわかりやすかった
・読者の心をフックする、「問いかけ」の興味・関心から調べる。
・自分のまわりで体験したことや見聞きしたことを使って書いてみる。
・名文をフックとして自分なりの考えをひっかけていく。
・エビソードをフックとして自分の考えをひっかける。
・実体験エピソード(実際にやってみたこと)を書くことで自分の文章の価値を上げる、など。
*文章を書くためにテーマは何?と考えてしまうと、(自分もそうですが)構えてしまい書くことを始めるのに苦労します。この本はあまりテーマという言葉を使用していません。
上にあげたようなフック(道具)を使う事で、書くために必要な題材(材料)の見つけ方を書いているような気がします。
あることをフックすることで自分の考え方が明確になる。
それで文章をつくってはどうかという提案です。
基本的なテクニックも例を挙げて丁寧に書かれていますので、そのテクニックを使って書いてみるのもいいのでないかと思います。
この本が伝えたかった事とは?
・若い人に文章を書く楽しさを知ってほしい。自分の意見を文章として書いてほしい
SNSや漫画などを題材として取りあげているのも、興味のあることを元にして、
自分の視点で文章を書いてほしいからなのだと思います。
とにかく身の回りのことから書くことを始めて欲しい。
若い人に向けての熱い想いがあります。
・文章を書きなれている人や中年の事始めにも役立つ。
ビジネス本や名著・詩などの題材にも気配りしています。
本のカバーは漫画チックで学生を意識しているのかなと思いますが、
全体的には様々なテクニックも沢山書いてあります。
大人の読み物としても面白くてためになると思います。
感想
構成がプロの作家らしいなと思いました
読書の大切さを最初に書く本が多いと思います。
書くためには読書がなければいけないので当然です。
しかしこの本は最後の方に回しています。一般的な導入にしたくなかったのかもしれません。
最初は、話すように書いてはどうですか?と提案、“やさしい入り方”をしています。
次に書くための自分なりの着目点(フック)作り方・見つけ方を例として説明、
“書き方の基本方法”を解説しています。ある意味参考書的な話です。
その次には少し砕けて齋藤先生が“読者に寄り添う感じで悩みを解決する方法”を説明している。
ここで気持ちがすこし楽になったところで、
最後に「どうして書くのか・その目的」と「書くことで手に入れるもの」をまとめて書いています。
最後は「コボちゃん作文」でまとめています
4コマ漫画のコボちゃんについて知っていましたが、コボちゃん作文については知りませんでした。
なのでこの話には感動しました。*内容はネタバレになるためここでは書きません。
筆者はこのエピソードが一番書きたかったのではいかと思いました。
この本には「齋藤先生の書くことについてのテクニック」が沢山書いてあります
この本は「先生が書くことで得た知識」を集めた本だと思います。
文章はエッセイ的な文章の組み合わせていてやさしいです。
その文章の一つ一つが読み切りとして出来上がっている。
文をある程度書かれている人にとっては、「読み切れる身近な文章」例として勉強になります。
また長い文章の書き方、構成の仕方など参考になる点もありました。
齋藤先生がこの本で教えていることは実際に本の中で使われているので、そのテクニックを知ることも出来ます。
実際に書いてみることが大切、そのためにどう動いたらいいのか、その方法が書かれています。
書くことは楽しい、その提案でもあります。
*この本を読んで再認識したことがありました。
(次ページに書いています。)
- 1
- 2