決して諦めない-銚子電鉄映画「電車を止めるな!呪いの6.4km」感想2

銚子電鉄製作で話題の映画「電車を止めるな!」を観てきました。
映画の面白さや見どころをチェックしました。また原作と映画は違っているということなので、そこにも注目しました

*感想1もあり、映画上映の時の竹本社長のあいさつや簡単なあらすじを書いています。
下記の記事を読んでからのがより分かりやすくなります。よろしかったらどうぞ。

*「どんでん返し」がありましたが、当然書いていません。安心して読んでください。
「ネタバレ」は少々ありますが、原作本の関連しての部分なのでご了解ください。

映画「電車を止めるな!呪いの6.4km」感想~原作と比較して

最初ドローンでの銚子港の空撮から始まります。
船も沢山並んで綺麗に撮れていました。

銚子電鉄らしい社内風景

銚子電鉄らしい会社内の様子、電車会議などの様子はリアルというか、現在進行形が出ています。
普通の会社で言えば社員がみんな眉間にしわよせて、場合によっては修羅場なのでしょうが、赤字が割と慣れている?ので、暗さがない。

本当なのにお芝居がかっている。
おもいっきりは笑えないという雰囲気も漂います。
余り内情を知らない人の方は笑えると思います。
いや映画を観ているのですから笑いましょう。楽しまないと損です。

自分が気に入ったのが、銚子電鉄の蔵本社長が「社員に向かって可能性を信じること」「電車の必要性を熱く語る」所で、思わず感動しました。
*ドラマ「ノー○○○ゲーム」を思いだしました。
(映画の導入としてはうまく作られていました)

登場人物が不穏な空気を醸し出す。

怪しい人が登場してきます。
ユーチューバーの男子、心霊アイドルの女の子、怪談師、霊媒師、謎のサラリーマン風の男。それぞれに欲を持った人達です。
銚子電鉄が作り出す「負のエネルギー」に引き寄せられてきます。

社長や社員のやらせも企画されていく。

心霊電車PRポスターも作られます。
これは原作にはありません。
怪奇漫画家・日野日出志先生の絵が良かった~、というか気持ち悪い(・_・;)
そのポスターに書かれているコピー(題)は「この電車に乗った者は3日後に死ぬ」というもの。
この心霊電車キャッチコピーがあとのお話で「なるほど」と照合される伏線になっています。
原作本にはなかったので、自分はどう展開するのか興味が増しました。

そして深夜、心霊電車は出発します

色々怖い仕掛けが出てきますが、ユーチューバーの「ニコヤカ動画」での配信も伸びず、目算用していた数字からほど遠い「まずい」状況に。しかし丑三つ時に『不思議な子供』が登場します。予想しない展開、この子は誰?

この子が霊だと分かり騒然となる車内。そして以降ますます「負のエネルギー」が集まってきます。
途中から計算が出来ない恐ろしい事が連続してきます。
*この子供の霊は銚子電鉄側でも霊界側からでも「重要な役回り」になります。

登場人物はキャラクターが独特で濃い、原作本に近い。しかし展開は微妙に違う。

原作本ではユーチューバーがもっと心霊電車を盛り上げていくのですが、映画はさほどでもありません。
限られた電車内でどんな恐怖が作れるのか、刺激的な画面作りも大切にしながら、人間ドラマにも重きを置いたせいかもしれません。

ネット中継が整理されて、子供の霊と銚子電鉄社長との関係の話をしっかりといれることが出来た。
人間ドラマの場面が生きていたと思います。
(欲を言えば電車内の「子供の霊の姿」が普通だったので少し工夫が欲しかった)

話はクライマックスへ

車内は予期しないもの(悪霊)を呼んでしまいます。
その原因をつくった祠の場所はどこなのか?その祠が出来た過去の陰惨な事件とは?

蔵本社長や社員は混乱に陥ります。そして運転手が血を流して倒れてしまいます。
止まれない電車はどうなってしまうのか。恐怖は加速していきます。

今回地元の学生ミュージシャン「HINA」が、霊感少女として登場しています。
冒頭に祠(ほこら)前で酔っ払いに絡まれ、後のドラマの原因になるシーンから、銚子電鉄蔵本社長と協力して霊界の決壊した場所を探索していくところなど、大切なシーンに出ています。
女優は初という事で緊張感と初々しさがありました。
(会場ではHINAのオリジナルCDも販売していました)

主な出演者である「オーディションで選ばれた役者さんの演技」は熱く面白かった。
みなさん原作登場人物の色は出していたと思います。
特に蔵本社長役のコウガシノブさん、謎のサラリーマン役の秦野豪さんの演技は映画を締めていました。

お化け電車の映画版というような感覚で見ていただいて、ハラハラドキドキ感は味わえます。
蔵本社長の社員を前にしての話には、魂が揺さぶられました。
また蔵本社長の社員や家族への思いも伝わってきました。
気迫を感じました。

どんでん返しもあります(ネタバレ書いていません)

終わり近く「どんでん返し」が用意されています。原作本にはありません。
『どんでん返し』は意外なものでした。正直映画とは言え「そこまでやるか」と思いました。
製作側として迷いもあったと思いました。
しかしこの映画の「どんでん返し」は人間ドラマと繋がっている話なので納得しました。
(当然竹本社長の『決断』でしょう)
ドラマの最後は少しホロリとくる場面が用意されていました。
子供の霊と銚子電鉄社長とのドラマがカギになります。よく見てください。

映画のエンドロールでかかる曲が良かった。
「さようなら ありがとう」という曲で、松本卓也さんが歌っています。
心に染み入るいい曲でまた聞きたくなりました。

【松本卓也】
千葉県出身のピアノ弾き語りシンガーソングライター。音楽のテーマは「愛」と「夢」。

監督、多彩な出演者

監督の赤井宏次さんは、ゆうばりファンタスティック映画祭2017など色々な映画祭に作品を出されている映像作家です。

友情出演されている中田敦彦(オリエンタルラジオ)さん、最初の方に出てきます、会社幹部役の渋い演技が決まってました。原作本の帯にも出ていますし、支援の気持ちはありがたいですね。

HPにスペシャルゲスト「片岡馨」とあり、どんな俳優さんだったかなと思い調べたら、元ものまねタレント「プリティ長嶋さん」で驚きました。千葉県長生郡出身で現在は千葉県議会議員の政治家になられているんですね。

途中犬吠駅でユニフォーム着てバット振ってる姿が面白かった。
最後に映画の役ではどうなっているかもお楽しみに。
(どのような経緯で出演されたのかも興味ありますね)

原作にはなかった役で、鉄旅タレント「木村裕子」さんが出演しています。
日本の鉄道全線完乗した「元祖鉄道アイドル」として活躍されています。

タレントで女優の「村井美樹」さんが出ていました。
司会者役だったので適役でした。
趣味は鉄道旅で、鉄道旅の本も出されているんですね。

*「銚子電鉄の歌」もあるんですね、作曲家が新垣隆さんです、少し驚きです。

HINA(中川緋奈乃さん)は、銚子市観光大使及び銚子メロン大使。
銚子市からメジャーデビューを目指す高校生(県立銚子商業)アーティスト。

こんな人に観てほしい。

色々あってしばらく元気がない方。
あきらめない心を取り戻したい人。
ホラー見ながら軽く笑いたい人。
夏は終わりましたが、背中から冷や汗をかきたい人。
銚子電鉄ファン。
お化け電車に興味がある人。
原作本を読んだ人(原作にない「どんでん返し」あります)
全国各地で銚子電鉄を応援したい人。
食品会社としての銚子電鉄のお菓子ファン

*ここまでお読みいただきありがとうございました。
次ページは、いただいた封筒の中身、コラボ企画のお菓子などの情報を書いています。
時間があるときに読んでみてください。