銚子電鉄「電車を止めるな!呪いの6.4km」映画-竹本社長挨拶-感想

2020年9月に銚子電鉄が経営危機を脱出するために自主製作した映画「電車を止めるな!呪いの6.4km」が完成、公開になりました。さっそく映画を鑑賞してきましたのでリポートします。
これから観に行こうとしている方の参考になれば幸いです。
*(注意)今回の記事は「竹本社長のあいさつ」と映画の簡単な感想になります。より詳しいレビューは次回の記事で書きます。

【上映会の概要】

9月のある週末(銚子市)犬吠埼ホテルで上映会は行われました。ちなみに料金は2,000円でした。
*受付で封筒をいただきました。「映画終わるまで開けないでください」とのことで意味深です。封筒をバックに入れて席につきました。

*ホテルの視聴室、イベントホールです。大まか通常だと50~100人程度入る「パーティ会場」でしょうか。今回は椅子を離しているので入場者は20名程度でした。

竹本社長挨拶

映画題名の由来から

時間になりました。銚子電鉄社長の竹本社長が「あいさつ」に立ちました。 お礼から始まりました。 「本日は映画を見に来ていただきありがとうございます」
挨拶のあとは、最初は軽いジャブで「映画の題名の由来」から始まりましたお気づきでしょうが題名が似ている映画があります。そう大ヒット作「カメラを止めるな!」です。その題名に似せているので、上田監督に話は通しているそうです。

さて「厳しい銚子電鉄の経営状況」の話です。
今年に入って新型コロナの流行もあり観光客が激減している事、また銚電最大の危機と言われる「笠上黒生にある変電所の設備が耐用年数20年をはるかにオーバーして、40年使っていて限界、来年には更新しないといけない」こと。「修繕費の見積もりが3億円かかる」ことなど深刻な話ですが、例の社長の口調なので危なく笑いそうになってしまいました。
他の地域の方ならばここで笑っていたかもしれません。
しかしこの(銚子の)上映会場で笑っている人はいませんでした。
*自虐ネタでもあり地元の人も多かったせい?(・_・;)

社長の映画にかける思い

今回の映画にかける思いが伝わってきました。必死さが伝わってきました。
頭金位の収益を目指しての映画製作、そのための資金をあつめるため、「クラウドファンディングをやらせていただいて515万円の資金提供をいただいたこと。「地元の銀行、銚子〇金・銚子商〇の協賛を受けている事」などを話しました。
(映画は、製作費2,000万円かかったそうです)
また知らなかったのですが、「社長自らも出資した」そうです。
正直驚きました、どうやら映画の製作費がかさんでしまったらしいです。
社長もまさかの出資だそうで、「銚子だけにC級を越える『超C級映画』なので期待しないで見てほしい」としっかりとPRしました。
それは真に迫ったものでした。

映画製作の内輪話

オーディションをやったところ、「1日200人位集まった事。
大変な騒ぎでした。最後に『波長があった人』がいました」。
それは竹本社長本人とのことです(社長一流のジョーク?笑)。
そこで社長も出演しているのですが、映画の役としては「経営の責任を取って会長になっている」そうです。

最後に「日常の銚子電鉄が出ています。再建への思いが出てます。そんなに怖くはないと思います。「ホロリ」とするシーンもあります。どんでん返しもあり飽きない映画です。
1時間24分の映画をお楽しみください」としっかりと映画「電車を止めるな!」を熱くPRしました。

*個人的にはそんなに怖くはありませんという社長の一言が気になりました。「う~ん、喜んでいいような。ホラーなのに怖くないと言われても‥‥。困る」
なぜか、うっすらと冷や汗が出てきました。
これも社長の計算なのかもしれないと思いました。
社長も挨拶も終わり、来場のお客様の暖かい拍手が鳴り響きました。

本編(映画)の感想をかきました。その前に大まかなあらすじを。

原作本は、「電車を止めるな!呪いの6.4km」です。寺井弘樹著 PHP出版刊。下記は簡単なあらすじです。

映画の原作本のあらすじ

銚子電鉄の経営は相変わらず厳しい中、車両・車両運搬費、レールの補修点検費用、車両の点検修理費用など1憶数千万をいかに工面するか社長や社員は悩んでいた。

社長が閃いたのは『呪われた心霊電車』で、ネット配信で心霊現象を中継するという斬新なアイディアだ。
7月12日深夜2時出発に決定。色々なお客様が集まってきた。
ユーチューバーの男子、心霊アイドルの女の子、怪談師、霊媒師、謎のサラリーマン風の男。成功するかは一発勝負!社員の涙ぐましい奮闘もあり、無事に心霊電車は出発したのだが‥。

本の感想は下記の記事にまとめていますので、興味のある方は読んでみてください。

映画の感想

社長の言う通りそんなに怖くはありませんでした。
「コメディホラー」のうたい文句の通り、怖がりながら笑える映画に仕上がっています。
気軽に楽しめる映画だと思います。
ホラーは予想される展開ですが、途中少し人間ドラマでホロリとさせる場面もあります。

最後は銚子電鉄ならではの思い切った結末(どんでん返し)が待っています。
自分はそこまでやるのかと驚きました。
*最後本編終了後内輪ネタの映像もありました。

蔵本社長を中心に社員が赤字脱出のため「心霊電車」成功に向けて頑張ります。
「社長の社員への現状の話」「経営をあきらめない言葉」がよかった。

登場人物は癖のありそうな人ばかりで不穏な空気が流れますがキャラクターは明快で話はテンポよく進みます。
「心霊電車」企画PRポスター (日野日出志作) が怖かった。「この電車に乗った者は3日後に死ぬ」というものでゾクッとしました。

銚子駅真夜中に現れる電車
銚子駅真夜中に現れる電車のイメージ

(注意)上の写真は、映画と関係はありません。

深夜心霊電車は出発します。盛り上がりに欠ける中社員の奮闘はほどほどに、社長の頑張りが一番すごかった!。

企画は盛り上がりに欠けてまずい状況下、子供の霊が出てきます。
ここからがホラーの開始です。

悪霊を呼んでしまったと大騒ぎする参加者。社員と乗員の運命はどうなるのか、運転手まで倒れて電車が止まらなくなります。赤字解消どころか。電車を失う恐れも出てきた。解決する術はあるのでしょうか。

途中出てくる子供が話のカギを握っています。社長との関係も語られて最後ホロリとするドラマがありました。
最後の歌が良かった。「さようなら ありがとう」感動的なメロディーでした。

*もう少し詳しい感想は、次回の記事に書いています。原作本との違いを中心に書いています。今回いただいた封筒の中身も載せていますので、ぜひ読んでください。