*今年2月23日(月・祝)に千葉県山武市に演劇を観に行ってきました。
観劇のレポートです。
第5回SAMMU演劇祭は、山武市から公演を通じて演劇活動を広めるプロジェクトです。山武市にある「成東文化会館のぎくプラザ」にて行われました。

「山武市成東文化会館のぎくプラザ」
住所:千葉県山武市殿台290-1
*入場料は、一般1000円、高校生以下800円でした。
SAMMU演劇祭とは?
SAMMU演劇祭は、公演を通して山武市から演劇活動を広め、根付かせる事が目標です。 演劇を観たことが無いという方にも気軽に来ていただけるそんな祭にしていきます。今回は全4団体が参加する演劇祭となっております。ここから始まる町おこし、開幕!
第5回SAMMU演劇祭パンフレットより

【演劇とは?】
作者の仕組んだ筋書(台本)にもとづき、舞台装置・照明・音楽などの効果と、演出者の指導のもとに俳優が舞台の上で演技して、観客に見せる総合芸術。
*演劇祭に登場した劇団名とタイトル、劇の冒頭を書いています。
(若干のネタバレ含みます)
「劇団名」と【作品タイトル】と【劇の始まり‥】
「四街道市市民劇団 座・劇列車」
1991年四街道市の文化振興事業として始まり、年に1作品、35年間公演活動を継続してきた地域密着型劇団であります。 この間に観客動員数は2万5千人を越え地域と共に走り続けています。団員は現在、老若男女22名。
(第5回SAMMU演劇祭パンフレットより)
*色々な年齢の演者が登場、近所のおばちゃん、若い女性店員、中年の男性、年配の社長、社長の奥さんなど、皆さん場数を踏んでると思いました。
【作品タイトル】
喜劇「ロバのパン屋営業中」シリーズ 『王様の耳はパンの耳!?』
【劇の始まりは‥】
郊外のパン屋さん。父母と娘(あきこ)が中心の家族経営のお店。
昨今の材料・燃料高などで経営は厳しい。今は常連のお客様が来てくれてるが、近所にショッピングモールができる予定もあり心配は尽きない。
娘の結婚相手がパン屋に挨拶にくるが、彼の父親は二人の結婚を許していない。彼の父親は大企事の社長。父親があきこのパン屋を見に来るという。
(さてどうなる?)
※セリフがコミカル・軽妙で計算されています。音楽や歌もタイミングよく、楽しい劇でした。定期的にプロの演出家にアドバイスをもらっているとのこと。よりレベルの高い芝居を追求しているんですね。
「劇団DZ」
かつて演劇部第12地区で出会った仲間が再び集結。演劇を楽しむ気持ちを原動力に、今はそれぞれの道を歩むメンバーの自由な発想と個性を大切にしながら、 一緒に新たな舞台を作り上げて行きます。
(第5回SAMMU演劇祭パンフレットより)
*原点は山武市の高校生主体のグループらしいです。若い女性と男性が登場しました。
【作品タイトル】
愛おし、厭わし、いと、生きると
【劇の始まりは‥】
大学受験間近の女子高校生(趣味は音楽)、家で勉強中寝てしまった。
(白い)お釈迦様と(黒い)クモが登場し、くもの糸の“手違いでその女子高校生の命を奪ってしまった”という。
女子高校生は慌てる、悩む。なんか軽いお釈迦様とクモが彼女をためす?。
それでも前を向くためにできることを探す。
青春の悩みに加えて、命とは?生きるとは?、運命についても考える。
一度は色を失った世界だが、もがき苦しんで、三人の間にはすっぱい友情も芽生える?
*お釈迦様を登場させ割とシリアスなテーマを描く、とても攻めてると思いました。くもの糸には恩赦・希望など色んな意味があるようです。

「TeamSwit©h」
千葉県銚子市を拠点とした劇団。2014年結成。小学生から60代まで幅広い年代の演劇好きが集う。SAMMU演劇祭へは4年連続参加。
(第5回SAMMU演劇祭パンフレットより)
*最初若い女の子三人が登場してきて少し驚きました。
【作品タイトル】
不思議なフシギなあたりまえ
【劇の始まりは‥】
まだ小さい3人女の子、3人は姉妹、姉が先頭で妹二人連れて部屋(?)の中を飛び回る。元気な三人は興味津々、その後ろを心配そうに追いかけるものがいる。茶色の衣装を着ている(お兄さん)・マクモという。
3人姉妹は冒険に夢中で、面倒を見ているマクモは大変、美味しいものや怖いものにおびえる、そのうち疲れて‥‥。
※メルヘンタッチなお話、終わり方も良かったです。なんと演技した女子小学生三人のうち二人は初舞台とのこと。「物おじしない演技」、子供は凄いです。
「Dream Land Circus with Bad Company」
常に『考える』と『楽しい』を模索しながら実験的な作品を上演しています。
会員:孤独・孤立対策官民提携プラットフォーム(内閣府)
主管:成田市演劇祭(成田市)
主催:藝術劇場かなでるみらいのあしおと(富里市)
(第5回SAMMU演劇祭パンフレットより)
*男と女の二人が登場。男は人間、女は精霊。
【作品タイトル】
新生戯曲展FIXPOINTALKERS
新生戯曲展 縡靈
【劇の始まりは‥】
舞台には、木の精霊と画家の2人。
木の姿が背面に白く写り、前には腕を大きく上げひろげた木の精霊が枝を広げて静かに踊り続けている。踊っては佇む、繰り返し。
木の下に通うのは売れない画家。木の精霊に悩みを相談する。どうしたら絵を描くことでみんなを幸せにしたいと?精霊は色々と答える。
(そして時は流れた)
画家は頑張れど思う様にならない。
木は黙る、大きな枝や葉で彼をやさしく見守る、包む‥。
※全編を通してやさしい音楽が流れ、木の精霊と画家を包む。
(木は揺れたり、眠ったり。残されたキャンパスが寂しさを語る)
ポエムの様な世界が丁寧に描かれていました。
演劇祭とは?
「演劇祭」は全国に大小あわせて数十から百近くあり、 その規模は様々で目的も色々。主に下記のように分類されるようです。
・海外から演劇を招待したり、地域をあげて実施されるもの(プロジェクト)
・地域に根ざした演劇祭
・教育学生関連の大会
・国、公的機関が主体となる芸術祭
「SAMMU演劇祭」は、地域密着型の演劇祭でしょうか。
千葉県内では、数自治体で開催されていました。何事もそうですが続けるのは大変だろうと想像します。
まとめ
自分は演劇を頻繁に観る方ではありません。
物語の勉強のために出かけたのですが、二つ気づいたことがありました。
【一つ目は「黒子」】
(「黒子」とは黒い衣装を着けて後見を務める人とのこと)
舞台上で芝居の進行に合わせて、俳優に小道具を渡したり、小さな舞台装置(イスなど)を回収したりするスタッフを「黒衣(くろご」又は黒子というようです。
今回の演劇の間にも活躍していました。特に少人数でのお芝居の時など、舞台の照明が落とされ、場面が変わる時や時間の経過を表すときなどに登場しました。
彼らが演者の衣装を変えたり、小道具を変えたり、舞台装置を移動したりする、シーンの切り替えを助けているんですね。
目立つことなく芝居を円滑に進めるための補助的な役割です。
また「黒子」ではないけれど舞台の雰囲気をつくる人もいます。
(正式な名前はあるのでしょうが、わかりません(-_-;)
例えば、雲の上の設定であれば白い衣装を着たものが静かに現れては消えていく。自然をイメージしていたり、生命を表現したり。水滴とか、精霊とか立ち回る。何にでもなれる。
黒子、無生物など、色んな方法で世界観をつくる。
観客に考える余地を与える、物語の雰囲気を醸成する。
主人公に優しく寄り添う時もあるのでしょう。
【二つ目は「セリフ」】
(「台詩(セリフ)」とは、俳優が劇の中で述べる言葉 です。)
最後の演劇「新生戯曲展FIXPOINTALKERS 新生戯曲展 縡靈」のなかで、主人公の画家が、公園の木の精霊に語り掛けるのですが、その場面で下記のセリフ三つを使い分けていたと思いました。
それは、「科白(かはく)」「傍白(ぼうはく)」「独白(どくはく)」です。
(使い方によってその呼び方が変わるそうです。)
・「科白」とは、俳優のしぐさとセリフ。
・「傍白」とは、舞台上の相手には聞こえないことにして言うセリフ。
・「独白」とは、 俳優が相手なしに1人で言うセリフ。
主人公の台詞の使い分けに意味があるのではないかということです。
・木に寄り添い話を聞きたい時「科白」を使う。
・自然としての木にただ聞いてもらいたいのであれば「傍白」。
・木に返事を期待しない時は「独白」。
主人公の木に対しての話方からわかることもある。
主人公にとっての木の精霊はどういう存在なのでしょう。
色々意味をめぐらせました。
(最後に)
生活をしながら稽古して舞台に立つ、その頑張っている姿は理屈抜きに凄いです。拍手で答えるしかありません。
仕事をしながら演劇を作ることの“大変さ”を考えました。
演劇は実際に劇場で観ないとわからないものでした。
*関係者の方や応援の方もご来場されていて、とっても温かで穏やかな時間が流れていました。また機会があったら鑑賞したいです。
興味を持った方は、是非アクセスしてみてください。
*ちょっと難しい記事になってしまいました(-_-;)。反省してます。
最後までお読みいただきありがとうございました。