「オリジナリティを作っているという楽しさ」から生まれるのが「キャラクター」?。
これが生まれることで、ヴィークルを動かすための「種火」になる。
そしてキャラクターが“自分で動き出すこと”で、物語を先に進めるための動力になる。
的確でソリッドなリズムをキープすることが大切。
そこに脈絡のない記憶が、マテリアルが、和音(コード)としてのっていく。
最後に自由な即興演奏でキャラクターが踊る?
オリジナリティについて村上さんはこう言っている。
「オリジナリティとは~、自由な気持ちを、その制約を持たない喜びを、多くの人々にできるだけ生のまま伝えたいという自然な欲求、衝動のもたらす結果的なかたちに他ならないのです。」と語っています。
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「オリジナリティを作っているという楽しさ」から生まれるのが「キャラクター」で、ヴィークルを動かすきっかけになる。キャラクターが“自分で動き出すこと”でヴィークルが動き出す。
ヴィークルは運ぶだけでなく、“小説を組み立てるため”に重要な役割を持っている。
それが「スタイル=言葉と文体」。
これは自分の「スタイル」で作品を作るということでしょう。
商業作家さんであれば「もっている技術」。
読者目線でシンプルに考えると「完成した時のヴィークルの外観だ」と思いました。
そして「オリジナリティ」は“喜びを伝えたいという欲求の結果的なかたち”であるという。
おそらく狙って作れるものではなく、“様々な工程のテクニカルな結果として昇華するもの”なのでしょう。
【最後のまとめ(記事の題にも付けましたが繰り返します)】
マテリアルは細部の記憶、ヴィークルは言葉と文体、キャラクターは物語が決める。
かなり客観的です。(注)個人的な感想を含みます。
*マテリアルとヴィークルについては少し理解が進んできました。
他にも物語の創作にかかわることについて様々なことが書かれています。
「有効に組み合わされた脈絡のない記憶」は正しい物語の動力、物事を記憶するときには「具体的なディテールを保管しておく」と言います。
小説の書き方については、村上春樹さんの独特な感覚で語られているので、理解することは不可能だと思います。
しかし本を読んで分かってきたこともあります。
次回は、「ディテールから考えた-説明しないで物語をつくるとは-感想3」でまとめを書きます。
*最後までお読みいただきありがとうございました。