この日は前日のナイターから一転して2戦目はデーゲーム。マリーンズは打線が繋がらない反省から打線の組み換えをした。DH山口を下げて2番に髙部(高橋対策左打者)を入れた。M打線の組み換えで機能するか。
*昨年はマリーンズは開幕対ソフトバンク3連戦で初戦負けるも、2戦目3戦目を取り返して勝ち越した。今年も昨年と同じ展開に持ち込めるのか、注目の2戦目です。
2021年3月27日(土)
ソフトバンク対ロッテ2回戦 ペイペイドーム
3ー2 9回裏ソフトバンクのサヨナラ勝ち Sは2連勝
勝ち:森 負け:益田
【試合展開】
初回からソフトバンク先発の高橋礼はボールの制球に苦しむ、いきなり荻野に死球から始まりフォアボールを連発して満塁、M押し出しで1点をとる。
追加点を狙った鳥谷ヒット性の当たりをショート「今宮」にスライドキャッチ速い送球で1塁アウト、追加点できず。
2回以降も高橋は乱調で死四球合計で9個出すも、4回裏のマーティンの詰まったセンター前ヒットで2点目を取られたのみ。内容は悪かったものの7回途中まで投げゲームを作った。 Mの拙攻に助けられたというべきかもしれない。
一方ソフトの攻撃をロッテ先発美馬が最小失点に抑えた。7回唐川・8回はハーマンが1点を取られ同点になる。自慢の投手陣が厳しい場面をよく抑えていた。
しかし9回裏ソフトバンクのうまい走塁で得点圏にすすめられ、益田が「今宮」に外野を超すサヨナラヒットを打たれた。ソフトバンクの執拗な攻撃に最後負けた。今宮が攻守に活躍した。
*Mは前半にもっと点をとって有利にゲームをすすめたかった。M投手陣は攻められない。
【ソフトバンクの注目ポイント】
外国人打者のスィングの鋭さと振り切ることの大切さ
先発の美馬は、コントロールよく内角もしっかりと攻めて素晴らしい投球だった。 6回ランナーを得点圏においてグラシアルに渋いセンター前に「詰まったヒット」を打たれて1点失っただけ。7回は唐川が満塁ピンチをゼロに抑える。8回ハーマンがデスパイネにセンター前に詰まったヒットを打たれ同点になる。これも「詰まったヒット」だった。
2点とも悪い投球ではなかった。打ち取った打球だが、両外国人がしっかりと振り切っているので外野の前にポトリと落ちた。
マリーンズの数名の打者が、追い込まれ合わせにいくバッティングをしているのと「違い」があった。ボールをよくみて崩されながらも振り切ることでヒットも生まれる、その大切さを再認識した。
5回Mマーティンも詰まった打球でライト前にヒットを打っていて、自チーム外国人助っ人に球際の強さを見たのは皮肉。マリーンズの打者にも1点に執着する振りが欲しい。
【観戦記】
ソフトバンクが強かったというとそれで終わってしまうのですが、やはりどうしても初回から中盤までのマリーンズの拙攻が、後半ソフトバンクの逆転を呼んだと思うのが普通か。ゲーム開始からソフト先発高橋礼が乱調で四球・フォアボールを連発しているのに捕まえきれない。高橋が乱調ながら「逆球がいいコースに決まる」などM打者が絞り切れなかったというのはあるのかもしれないが、ランナーを進めるバッティングをしているわけでもなく、四球で出た後次打者が簡単に打ってしまう場面もあった。 進塁打が打たないのか打てないのかは分からないが、移籍してきたベテランの鳥谷は進塁打を打っていたので何か不思議だった。
「この1点をつかみ取る!」が今年のスローガンだが、M打線にその姿はまだ見えない。今年のソフトバンクはメンバーが揃っている。しかし今日の試合は先発投手に付けこむ隙はあった。Mに駒が足りないのか相手に気持ち的に負けているような気もする。ソフトはM打線の若手でアウト調整しての投手交代もあった。
若手中心の打線を切って得点力を奪っていく、今のマリーンズ相手にはそれが一番の攻略法かもしれない。M打線の弱点が研究されている。
現在の若手マリーンズに細かくずる賢い野球を要求するのは難しい。
まともに試合巧者ソフトバンクと四つに組み合うのでなく、経験があって「ゲームチェンジができる意外性のバッター」を置くしかない。そのような打線を組まないと「偶然の勝利(ラッキーパンチ)」も見込めない。
マリーンズにはソフト今宮のように野球脳に優れてテクニックもある打者は少ない。経験がなく読みやすい打線はソフトバンク首脳陣にいいように対策されてしまう。そんな気がした2戦目の敗戦でした。
*今宮の攻守にわたる活躍がゲームの勝敗を決めるカギだった。
ベンチも細かい作戦で得点圏に進め今宮の逆転打をお膳立てした。スキが無いうえに作戦もハマっている。個々人の力があるのもソフトバンクらしいところだ。
「今宮」の攻守における活躍を見るにつけて、マリーンズ中堅バッターにも技術や野球脳はあるはずで、それを育てることが長い目で見てソフトバンクを倒すカギだと思う。
【気になるマリーンズ若手の元気なさ】
特に気になったのはマリーンズ若手に元気がないところ。シーズン開幕して初ヒットが出ていないという事もあるのだろう。また期待の大きさに委縮していないだろうか。他球団の新人にしても「チームの未来をあなたに託す」といわれても「実力以上の重圧で活躍出来ない」かもしれない。
「チーム全体の選手層が厚く」なり「中堅の先輩方もいて」、「チームに上向きの雰囲気」があって発揮できる力もある。まずベテランが活躍し環境を作ることで若手も伸びる。 会社でも同様ではないだろうか。
現状Mには実力があり「ゲームの流れを変えられる中堅選手」が必要、彼らを軸にすればこそ若手が活きる、その起用法が基本ではないかと思う。
拙速に若手だけに活躍を期待するのは少し無理がある。打線を見直して実績のある選手も加え、対ソフトバンク3戦目に意地を見せてほしい。
【注】個人的な意見です。