岩下粘投-角中タイムリー「コリジョン」で引分-D柳ら投手陣に苦しむ-2敗-2021中日対ロッテ1-3

2021セパ交流戦の首位中日と2位のロッテの対決。注目の一戦。中日は打撃力が課題とのこと。中日投手陣は先発から抑えまで堅いメンバーで多彩なボールを操る。セパ交流戦をリードしているので調子はいい。しかしMも2カード勝ち越しと打撃陣は「強烈な一発」であったり「ヒットをつないだり」「盗塁・フォアボール・犠打を使う」など多彩で得点数はリーグトップだ。
*中日はマリーンズ今の力を測るうえでとても興味深い相手だ。

D柳好投-M二木大嶺小野粘投もM打線1安打完封負け-中日対ロッテ1

2021年6月1日(火)
中日対ロッテ 1回戦 バンデリン
1 対 0 で中日の勝ち
勝ち:柳  負け:二木

【試合展開】

中日の投手陣は先発中継ぎ抑えと多彩な投手を揃える。初戦に4勝の「柳」が先発、ここまで防御率1点台と波にのる。マリーンズ打線も相手により攻めを変えるなど、簡単に抑えられることはない。柳がM打線にどう立ち向かうのか。二木には前回の雪辱して欲しい。7番サードで安田がスタメン。

二木立ち上がり変化球を打たれた。三ツ俣にライト2塁打、福田にレフトにタイムリー2ベースで1点先制された。続くビシエドもレフト前Hと巧打、角中のバックホームがジャストタイミングでいい返球でD福田が走塁死、角中が救った。序盤に「いいプレー」がでた。

ドラゴンズ柳は素晴らしい立ち上がりで、初回荻野マーティンを三振に切って3人で3アウト、カット・ストレートをコーナーに決められた。2回以降もカーブ・縦スライダーを混ぜチェンジアップが効果的で凡打の山を築いた。なかなか的を絞らせない。
二木も2回からストレートを内角・外角高め・低めに投げわけて打ち取る。悔やまれるのは立ち上がりに取られた1点だけだった。

反撃したいマリーンズ、6回二木の代打「加藤」がレフト前ヒットで出塁するも荻野ファーストゴロWプレーに終わる。柳いつもと同じく変化球の切れが良かった。マリーンズバッターは三振とフライが多くなった。
二木をリリーフした大嶺6・7回ランナー背負うも良く抑えた。8回小野も好投するも、D柳を打てなかった。マリーンズ完封負けを喫した。

マリーンズ打線、柳の多彩な変化球と投球術の前に2塁を踏めなかった。珍しくM打線が沈黙した。柳の投球がマリーンズ打線を上回った。
「9回1安打8三振完封」の快投だった。
M投手も二木・大嶺・小野好投、ドラゴンズに8回8安打打たれるも失点1と好投した。少しセフティバントなどで柳を揺さぶってほしかったが無理か、柳の投球が良すぎた。

柳はカットボールが決まり、チェンジアップ・ストレートなど低めにボールを集めた。コーナーの出し入れが抜群に良かった。(昨年からの変化でリリースポイントが変わり「打者から見にくくなっている」という)
前回5月25日登板にはソフトバンク相手に7回6安打6三振無失点と「鷹狩り」したばかり、今回は「カモメ狩り」をやってのけた。
セリーグ投手の中に新たな『パリーグキラー』が現れたといってもいいだろう。
D柳とは今シーズンは日本シリーズ以外には当たることはないので、現時点で下を向く必要なし。切り替えて明日以降の勝利が大切だ。

マリーンズで良かった選手(MVPs)

・二木5回5安打1失点と好投したが、援護なかった。

・角中、ビシエドのヒットで2塁走者D福田をホーム上でさす“好返球”。

・加藤翔平レフト前にうまく流した。マリーンズ唯一のヒットでノーヒットノーラン防いだ。

・大嶺6回7回と粘ってゼロに抑えた。
・小野8回をゼロに抑えた。150k台のストレート・急速抑えたスライダーのコントロールが良かった。

岩下粘投-小笠原に苦戦-9回角中タイムリーで引分け-中日対ロッテ2

2021年6月2日(水)
中日対ロッテ 2回戦 バンデリン
2対 2 で9回規定により引き分け
勝ち:ー  負け: ー

【試合展開】

岩下3回まで制球に苦しんだ。ボール先行でカウントを取りにいき打たれた。先頭打者をランナーで出す苦しい立ち上がり。フォークでピンチをしのいでいたが、3回につかまりまる。大島が2塁打ででると1アウト後福田にライト前タイムリーで先制された。

D小笠原の制球がよかった。チェンジアップが効果的に決まる。4回初めてのランナー、中村奨吾がフォアボール選ぶと、レアードの時にランエンドヒットをかけるが、2盗失敗でチェンジ。

岩下4回からはスライダーが決まるも決め球に苦労して、木下にライト2ベース、またもノーアウトのランナー出したがフォークで後続を切った。6回にも2アウト1・3塁から代打福留にセンターにタイムリーを打たれ2点目を取られた。
岩下6回8安打2失点と制球に苦しみ、毎回のようにランナーを出して2点取られたがよく粘って投げた。
マリーンズ打線も小笠原に6回2安打7三振・無失点に抑えられた。勝負ところにチェンジアップを打てなかった。7回祖父江8回福とD継投にもチャンスつくれず、D投手陣の前に8回まで3安打無失点に抑え込まれた。
一方マリーンズセットアッパーは頑張り、7回は佐々木千・8回は横山がゼロに抑えた。この2人の好投がMの反撃を呼んだ。

9回Dクローザー又吉からマーティンがセンター前ヒットで出る(代走和田)と、中村もレフト前ヒットで続いた。レアードの内野ゴロで2アウト2・3塁に持っていくも、後がない絶体絶命。
角中がよく打った。又吉の3球目甘く入ったボールをセンターへ叩きつけたセンター前にタイムリー。和田がホームに入り中村奨吾がホームにスライディングもD捕手木下がタッチして『審判がアウト』とコール。これでゲームセット万事休すかと思ったが、井口監督が「リクエスト」を要求。再審の結果D捕手が中村のスライディングを足でブロックしたという判定になり、一度下した判定が『コリジョンルール』により覆った。これでマリーンズは2点をとった。
【コリジョンルール適用箇所】
捕手木下が「ボールを持っていない状態で、得点しようとしている走者の走路をブロックした」と見なされて判定がくつがえった。
土壇場9回2アウトから角中の勝負強さが光る一打だった。益田が9回をしめて引き分けた。

マリーンズにとっては、8回までランナーを3塁へ進めることも出来なかった。昨日の悪い流れを思いださせる「負ける流れ」の試合だった。
しかし9回のマーティン・中村はあきらめなかった。レアードも角中につないでランナーを2・3塁に進めた、そして2アウトでの角中同点タイムリーにつながった。
9回のワンチャンスをものにした。勝てはしなかったが執念で「この1点をうばい取った」大きな引き分けだった。

マリーンズで良かった選手(MVPs)

・岩下、6回8安打2失点とランナーを出しながらも粘って投げた。

角中9回同点タイムリー。さすがチャンスに強い、一打で振り出しに戻した。マルチヒット記録。

9回マーティン・中村奨吾のヒットは諦めない気持ちの現われ。

7回佐々木千・8回横山・9回益田がノーヒットの好投。投手陣が踏ん張って同点打を呼んだ。

M2番手中村稔弥好投-レアード逆転2ランHRも実らず-中日対ロッテ3

2021年6月3日(木)
中日対ロッテ 3回戦 バンデリン
4 対 3 で中日の勝ち
勝ち:祖父江 負け: 唐川

【試合展開】

Mスタメンに鳥谷が2番・マーティンが4番に入った。
本前は序盤ストレートで押すもボールが多く少し高かった。失点は堂上・井領の2つのホームラン打たれた、ストレートねらわれた。3回から変化球も決まったので次回工夫して欲しい。
D勝野は立ち上がりストレートにキレがあった。マーティンにもインコースを攻める。4回からはフォークも混ぜてきた。スライダーもキレていてボールを自在に操っていた。5回藤岡の2ベースから3進し、高濱セカンドゴロで1点を返す。

7回ランナー1塁でレアードD福の甘いスライダーをうまくとらえた。高い飛球がポールにあたる。逆転2ランでバンデリンスタジアムをシーンとさせた。角中粘って四球選んだのが大きい。しかし7回ドラゴンズも執念を見せる。ビシエド2塁打で高橋が進塁打の1アウト3塁から阿部がスクイズを決めた。外角のボール球でありよく当てた。8回も大島が唐川の球を狙って勝越しHRを打つなどあきらめなかった。
*中日に4安打4失点(ホームラン3本・スクイズ1個)、ドラゴンズがうまく攻めたと言えるが、裏返すとHRが売りでないチームに3本も供給するのは何かが足りない証拠。

マリーンズで良かった選手(MVPs)

レアードレフトポールに当てる7回逆転2ラン、うまく打った。マルチ安打。

・5回6回リリーフ中村稔弥丁寧に投げゼロに抑えた。カーブが効果的で4三振とコンビネーションがよかった。

・本前4回2安打2失点、失点は2ホームランのみ。次回に期待。

3連戦まとめ

2021年6月1日~6月3日
中日対ロッテ 1~3回戦 バンデリン
対中日 0勝 2敗 1分けロッテこのカードを負越した。

感想

ドラゴンズ投手陣が「マリーンズ打線を研究」して丁寧に投げた。初戦の柳の好投が他の投手に勇気与えたか。かたやマリーンズ打線は連戦の疲れも見えた。
初戦は柳の好投に完敗。2戦目は序盤苦しむも岩下が粘投・佐々木千・横山が好投して反撃を呼び、9回マーティン中村がつないで「ワンチャンスを角中タイムリー」で引き分けに持ち込んだ。3戦目はD先制されるもレアードが逆転HRした。Dも執念、佐々木がスクイズで同点にされる。8回は唐川が大島に勝ち越しHRを打たれた。大島が狙ってよく打った。
3戦目中日にM投手陣のカウント球を狙われてホームランを打たれたのに比べて、M主軸に対してドラゴンズの投手陣が丁寧に投げた。その作戦の違いが勝負を分けた。
マーティンはストライクコースに苦しんだか。セリーグは若干高めをとるので見極めが難しかったかもしれない。投手陣では中村稔弥・横山陸人の好投など収穫もあった。

*最後まで読んでいただきありがとうございました。