【本のレビュー】広告コピーから学ぶ「伝わる短文のつくり方」感想-好奇心の軸とは?

「好奇心の軸」とは?

この本には「好奇心の軸」という言葉が何度か出てきます。
この好奇心の軸は客観的な言葉ですぐには解釈できませんでした。
そんなとき、2023年の話題になった“スーパースターの言葉”が頭に浮かびました。
その言葉から好奇心の意味を理解しようと試みます。

私が「好奇心」という言葉から連想されたのは大谷選手です。

少年の時の好奇心を情熱に変えて、野球に取り組む姿は多くの人を惹きつけてやみません。
夢をかなえるためにしっかりと目標を立てて努力をする。そしてプレーで結果を出し続ける。
その目はつねに好奇心で一杯、とても輝いています。

大谷選手は目標を達成するために“論理的に行動”してきた。

彼は高校1年生の時に野球部監督に教えられて「目標達成シート」を作成しました。

このシートは、中心に強い目標を書き、周囲9×9の合計81マスに細分化した目標を書きこんだものです。
大谷選手が中心に書いた夢は、「8球団からのドラフト1位指名」でした。
目標を明確にして、それを達成するためにはどうしたらいいのか?
達成するための具体的な項目を可視化したものであり、
様々な気づきを教えてくれる「目標達成のためのシート」でした。
そのシートを常に見て自分を鼓舞し目標を達成してきました。

彼は好奇心を論理的に育てていたと言えないでしょうか?
自分の中の「好奇心の軸」を大切にしていた。

大谷選手の一言がチームを変えた。

本を読み終えて頭に浮かんだのは「大谷翔平さんのWBC決勝戦での一言」でした。
皆さんも記憶に新しいと思います。

「今日だけは憧れるのはやめましょう

この一言です。

WBC決勝戦前、ロッカールームに全選手が集まる中、大谷翔平選手が言った言葉です。
その時にその場所にいた選手にとっては、ハッと気づかされる・我に返る一言だったのではないのでしょうか。

おそらく大谷選手は、大一番を前にして日本人選手がメジャーリーグに所属するアメリカの選手を見る時に、「ある種の憧れのまなざし」があることを感じとったのかもしれません。

これから一度限りの大勝負なのに、これで勝てるのか?
すでに気持ちで負けていないか、そう思ったのかもしれません。

この「憧れるのはやめましょう」の一言がきっかけとなった、日本代表選手を平常心に引き戻したのではないか?と思いました。
結果日本は接戦の上、アメリカに勝利してWBC優勝を勝ち取りました。

もちろん大谷選手の一言がなければどうなっていたのかは誰もわかりません。
しかしこの一言で「場の雰囲気を変えチームが落ち着き、選手に前を向けさせた」のは間違えなさそうです。
野球ファンのみならず、様々な人に感動を与えました。

*それでは彼のどこが凄いのでしょうか?