感想
銚子電鉄の短い乗車の中で起きた事件が発端。
銚子という小さいエリアで起きる事件は、銚子が持つ環境も関連していた。
事件は銚子から東京、銚子へと広域に広がる。
しかし十津川らは“銚子との関連性”にこだわる。
終盤は海での悪事をさばく十津川警部の推理が爽快。
出版社二人の取材も少しぬけていておもしろい、一服のアクセントになっている。
劇的なドラマを散りばめて読者も物語にまきこんでいく、十津川と推理させていく手法は西村京太郎サスペンスならでは。タイムリーな話題もあり先が待ち遠しくなるような筆致は流石。
銚子の地理や産業もよく調べていると思いました。
とくに銚子駅(銚子電鉄)、犬吠駅と外川駅の描写や周りの風景。
犬吠埼と外川港の特徴を生かした舞台設定にも感心しました。
観光スポットについては控えめに、謎解きが楽しい。
(*細かい点にはこだわらず読みましょう‥)
警察関係者が推理を駆使して事件を解決していく。
旅行感覚も楽しみながらテンポのいい小説です。
トラベルミステリーとして楽しく読めました。
西村京太郎小説が沢山の人に愛されている理由が少し分かりました。
別の小説も読んでみたいです。
十津川警部「銚子電鉄六・四キロの追跡」西村京太郎著を読んだ感想でした。
*最後までお読みいただきありがとうございました。
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