ねこの五感を調べてみた(視力-聴覚-嗅覚-味覚-触覚)

「ねこの五感」はどの程度の能力?調べて短くまとめてみました。

ねこの視力

ねこの視力は人間と比較すると10分の1程度です。
ねこは自分からの距離が2~6メートル程度の対象物しか目に入らないので、それ以外の範囲はハッキリと見分けがつかない。
色の識別も苦手なようです。
しかし凄いのは光の調節能力です。
暗闇では瞳孔を目一杯ひらき、光を最大限に取り込めるようになっています。
そのため暗闇ですと人間の5倍の明るさで物が見えるのです。

ねこが前を向いたときの全体視野は280度(人間は約210度)で、正面を向いていても斜め後ろまで見ることが出来ます。
瞳孔を調節することで、明るい昼間は瞳孔を縦に細めます、夜は逆なので瞳孔をいっぱい開きます(瞳が丸く見えます)縦に細い目を見ると、いまだに「猫目小僧楳図かずおを思い出してしまうのは中年の証ですね。

地域猫(上野公園)5
地域猫(上野公園)5

ねこの聴覚

ねこの聴覚(可聴域の周波数)って予想以上に良いのですね。
人間が聞こえる音の範囲は20~2万ヘルツですが、ねこの聞こえる範囲は60~6万5000ヘルツという広い範囲の音を捉えることが出来ます。
人間のおよそ4倍と言われています。
犬は15~5万ヘルツ(数値は幅がありますが)といわれているので、ねこの聴覚は犬よりも優れているのがわかります。
猫は高音と低音を聞き分ける力も優れているといわれています。

*人間の可聴領域の例としてピアノが例に出されます。
ピアノの音の周波数範囲は27,5ヘルツから約4,18キロヘルツといわれ、高音部は抜けているものの、高音部は聞き取りにくい面もあるので生活の通常可聴域としては「ピアノの音」が人間の可聴範囲として捉えられるといわれます。

ねこの嗅覚

ねこの臭い付けは人間にはわかりませんよね。
ねこの鼻は人間より上で、犬よりは劣っています。
ねこって何度も近くの食べ物を嗅いでみたりしていることもあります。
そんなねこは匂いを嗅ぐことに関して大きな武器があります。
その名は「ヤコブソン器官」といい、ねこの口内の上あごに付いています。
2本の管状の器官で主にフェロモン関係の匂いやマタタビなどの匂いを敏感に感知します。
ねこが口を開けて笑っているようなときはヤコブソン器官を使って匂いを嗅いでいるときです。
この笑いのような表情はフレーメン現象と呼ばれているそうです。

ねこの味覚

ねこが感じられる味覚は4つです。それは「酸味」「苦味」「塩辛さ」「甘味」です。
しかし食べ物に対して人間のように深く味わうということは出来ません。
ねこの舌には味を感じる器官「味蕾(ミライ)」があまり多くないのです。
なのでねこにとっては味覚を使って、食べ物から、栄養をとったり、鮮度を知ることが大切なのです。
また舌を味覚を味わう器官というよりは道具として使います。
例えば舌の中央部のザラザラは骨から肉をそぎ落とすのに便利に使えます。
毛づくろいも大切な役目です。

ねこの触覚

ねこのヒゲは、一般的に両頬あわせて50~60本程度といわれています。
この太いヒゲは「触毛」と呼ばれる触覚を持つ毛です。
毛(ヒゲ)自体に触覚があるわけではなく、毛根が神経に信号を伝える仕組みをしています。
ヒゲの役割は狭い場所で通り抜けられるのかわかるように付いているとか、空気の動きを感知しているなど諸説あります。

他にねこのヒゲは両目の上、前足の裏側(ヒジ)にも在ります。
両目の上のヒゲは飛来物やゴミが目に入るのを防いでいます。
前足の裏側の毛は、狩りの時に捕まえた獲物の動きを知る時などに便利に使っているなど色々な説があります。

*ねこの聴覚が犬よりも良いとか、嗅覚がそんなに鋭くはないなど、意外な情報も見つかりました。

*最後までお読みいただきありがとうございました。