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ハウツー本にも金太郎飴の時代がやってきた

*金太郎飴「どこを切っても金太郎の顔が現れる棒状の飴」

その昔祭礼で、飴屋さんから飴を買ったときに中に金太郎の顔の絵柄の飴をあると「飴の中から金太さんが出たよ」と売り子の声が響き子供たちの人気をさらっていたという。

自分も幼少期にお菓子の中にアタリというものを見つけると嬉しいものでした。
でも最近は、金太郎飴という言葉は工業生産品だけでなく創作(ハウツー本)にも利用されて、出版社が小アタリ(小さく儲ける)をするために、「名前の売れてる作家さんを使って類似本を作る」のが当たり前になっています。同じ作家さんが得意分野の本を書くのであるから金太郎飴のようです。本の価値が下がり人気の落ち続けている一因ではないかと思います。

そうはいってもハウツー本好きの自分としては読みたい。そのため無駄なお金を使わないように努力しています。新刊として買う前に、書店で目次をサッと読んでみます。次に少し前に発刊された本であれば、古本店やネットの中古本を探します。中古店に行くといろいろな情報を与えてくれる。さほど売れていないのに複数在庫がある時は、内容が薄いのではないかと疑ってみたり、とにかく頭を使い節約して買っています。

実際自分は検定試験などを受けるときも、新刊の参考書は買わないことも多いです。それはあり得ないという方も多いと思いますが、極端には受け取らないでくださいね。古本を買うときに注意するのは「試験の出題内容に変化があったか」ということです。よく見ると新刊と古本が同じ販売年と言うこと(巻末の版をみてみるとわかります)もありますし、当然内容に変化ありません、数百円違う事もあります。

ごめんなさい、寄り道が過ぎましたね。なにが言いたいかといいますと、これからの時代は読者として上手に防衛していかないと「金太郎飴のようにうまく作られたハウツー本」を新刊として掴まされ損をするという事です。

「金太郎」繋がりで例えれば、力仕事をするための金太郎のまさかり(大斧)は、労働力の機械化(ロボット化)に取って代わられてきました。そして知識(ノウハウ)はデーターとして集約されて、コンピューターのなかに入りビックデーターを構成し整理しつつある。「金太郎」自体がAIに飲み込まれている。

ビックデーターAIによって新刊?本も作られて、人間がそれに踊らされるという事態がおきつつある。買う方にもより賢さ(観る目)が求められているのです。「金太さんが出たよ」「当たりがで出たよ」とシンプルに喜んでいた時代がなつかしいですね。

消費者サイドを守る手段として、目次を見ただけで、「内容があるのかないのか」「価格に対して読む価値があるのかないのか」を判断してくれる「鬼のようなAIアプリ」が出来ないかなと期待しています。逆に自分が査定されてしまうと思うとそれも怖いですが。