強いチームの監督の特長とは?-審判員の仕事-2-NHKラジオ仕事学のすすめより

NHKラジオ第2「ラジオ仕事学のすすめ」から聞き取ってまとめてみました。
聞き手はビジネスコンサルタントの山崎将志(たかし)さんで、出演していたのはプロ野球審判員の丹波幸一さんです。大きいテーマは『管理職の仕事術』です。

【後半のテーマは、人材育成についてでした】

5人の審判の代表であるクルーチーフをしている丹波さんへの質問形式で進みます。

「現場のトップとして必要なことはなんですか」

トラブルがあったときに代表して前に出ること。 決定権はクルーチーフにあるので、監督からの抗議などを判断して最終的にまとめるのです。シーズン中普通は、若手に対しての指導はありません。春のキャンプではあります。

審判としてグランドにたったらルールを知らないといけないので、ルールを各ゲームにどう適応するのかをキャンプ中にしっかり身につけます。ルールを正しく知って判断をするということです。自信を持ってでないとジャッジに信頼が出ません。解説者が間違えた解釈でいうこともあります。こんなこと言ってもいいのと思うときもあります。

「年間140試合以上みていて、強いチームの監督の特長はありますか?」

25年間見ていますが、監督が新聞紙上で発表したことでチームの士気が下がったこともありますね。チームリーダーの影響は大きいです。監督で駒使いの上手な人もいます。負けるときも相手にダメージを与えて負けるとか投手の交代のタイミングも感心する時もあります。前半リードしたチームが勝ちきるかというとそうでもない。選手の育成を2軍からとっているチームは、最終的にいいチームになります。

ドラフトのおかげで、各チーム力は平均化しているはずなのに、差がでている。あるチームは結果が出てきた。5~10年喫煙している選手をとっていない。最近はパフォーマンスもよくなってきました。長い間続けていると変わってきますね。小さな約束の守れない人は、大きな約束も守れないですからね。

キャプテン制が機能しているチームは、キャプテンが早く出てくるとか、練習量が多いとか、みんなにリーダーシップを見せていますよね。日本の場合、リーダーシップは監督がとっていることが多いのでしょうが、現場のリーダーはレギュラーの選手であったり、キャプテンの選手がやっているほうが良いと思います。

監督はうまく駒を動かす人の方が、結果を出している
選手からしたら、「次やったら(ミスしたら)許さんぞ」といわれるよりは、「今回はこうだったから、今度はこうしようか」と言われた方(問い掛けした方が)選手も結果が出てくるかもしれませんね。

1軍の試合ですと審判5人で遠征しますが、審判員の中でも合う合わないという相性はありますが、イヤだという人もいますが、相手のことをよく理解することで、印象も変わってくると思います。

・「人材育成についてアドバイスをお願いします」

現場でのクルーチームの経験からアドバイスがあります。言葉とか態度で言うのは簡単ですが、リーダーシップはみんなの向かうべき形を行動で示すのが大切だと思います。

【感想】

審判の仕事について知識を増やすことができました。
途中プロ野球球団についての話も面白かった。野球ファンとしては途中の話の中で出てくる球団がどこで、監督は誰なのかが気になりました。
個人情報なので取り扱いには注意しないといけません。NHKなので抜かりありませんね。